Pandora FMSで遊ぶ(2)

前回インストールしたPandora FMSで遊んでみた感想。

前回も書いたが、今はzabbixを使っている。その前はicinga、そのさらに前はnagiosだ。

zabbixの(nagios/icingaに対して)よいところは、とにかく設定がwebからできるところだと思っている。
逆に設定ファイルベースのほうがやりやすいこと(監視項目の自動生成とか)もあるが、その辺をカバーするようなAPI・機能があるのもよいところ。
そういった意味で、上位互換だと思って使ってきた。

一方で不満もあった。

  • UIが古臭い。ことあるごとに画面遷移する。
    特に問題なのがLatest Data(最新データ)の自動リロード。データ一覧を眺めている最中にリロードされて、スクロール位置が吹っ飛ぶ。(improve扱いで登録されているが、もはやbugであろう。)
  • 複数の計測値をまとめたグラフが一発で作れない。
    たとえば24portもある(しかない)スイッチの全ポートのtrafficをグラフにするのに、手動で24回も操作しないといけない。しかも、検索ボタンを押して、ポップアップウィンドウで検索して、また戻って、の操作だ。
  • Screen、Mapの機能が貧弱。あんなに使いづらくて貧弱なUIならXMLかなんかで書けたほうがいい。
  • PHP製である。ソースを読まなくて済むなら別に気にしないので、言いがかりに近い。(その点で、Zabbixは問題なかった)

設定が済んでしまえばあまり問題はないが、とにかく設定が面倒。
それでもNagios/Icingaと比較すれば、Webから設定できるだけマシに感じた。

ではPandora FMSはどうか。

  • UIはまあまあきれい。ただ、初期のWebアプリという”匂い”がして、モバイル端末には優しくない。
  • グラフの作成は、複数項目をリストから選んで一発で追加できる。同一ホスト内の複数監視項目、複数ホスト内の同一監視項目のどちらもできてよい。
  • MapやScreenの代わりはReportになるのだろうか。まだ良く分かってない。

さて、この辺まで試して嫌な感じがしてきた。実はほかの事情もあって、いったんここで評価を止めている。
ここまで見た感じでは、インストールに苦労する割りに、Zabbix比較で、運用で楽をできる気配が感じられない。
グラフの作成など便利になっているところはあるが、あって当然、zabbixに抜けている部分が埋まったに過ぎず、気が利いているというレベルの機能ではなかった。

というわけで、現状での最終結論として以下を得た。

zabbixで十分。UIはどうせ異常がなければ見ないからどうでもいい。気が利いてない部分はAPIを叩くなど工夫しよう。
zabbixユーザが改良版を求めているなら、もっと別のものを探したほうがいい。Sensuとか。