りんけーじ - blog

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2021/02/23 09:02 : Raspberry PI 4 Model B + FreeBSD 13 BETA3 + ZFS

試してうまくいったのでメモとして残しておく。後から手順にしているので、余計な手順や、抜けている手順があるかもしれない。(が、参考くらいにはなるはずと思っている)

なお、初期設定ほかではこちらを参考にさせてもらった。本稿執筆時点(2021/02/23)では、シリアルコンソールなしで、USB+HDMIディスプレイというごく普通の装備だけで動かせている。

FreeBSD on RaspberryPi 4 Model B 発動篇

必要なもの

  • Raspberry PI 4 Model B+ (以下、RPI。なお、2Gモデルで実験している。)
  • FreeBSD-13.0-BETA3-arm64-aarch64-RPI.img
  • microSDカード (4GB以上)
  • USBメモリ (4GB以上、ZFSを認識させるために使用)
  • 適当な作業用FreeBSDマシン + USB-SDカードアダプタ

手順

  1. 適当な方法でイメージをSDカードに焼く。

# dd if=/tmp/FreeBSD-13.0-BETA3-arm64-aarch64-RPI.img of=/dev/da0 bs=65536

  • 念の為、この時点でRPIが起動することを確かめておく。
  • SDカードを作業用PCに接続する。(以下、SDカードはda0になっているとする)
  • 現在のUFS内データをバックアップする。

  • # mkdir /mnt/raspi
    # mount -t ufs /dev/da0s2a /mnt/raspi
    # cd /mnt/raspi
    # tar -cf /tmp/raspi-rootfs.tar .
    # cd /
    # umount /mnt/raspi

  • UFSを潰してZFSを作る。バックアップから中身を復元する。

  • # gpart delete -i 2 da0
    # gpart add -t freebsd -a 1M da0
    # gpart create -s BSD da0s2
    # gpart add -t freebsd-zfs -s 4G da0s2
    # zpool create -t piroot -m none zroot /dev/da0s2a
    # zfs create piroot/ROOT
    # zfs create -o mountpoint=/ -u piroot/ROOT/default
    # zpool set bootfs=piroot/ROOT/default piroot
    # mount -t zfs piroot/ROOT/default /mnt/raspi
    # cd /mnt/raspi
    # tar -xf /tmp/raspi-rootfs.tar

  • /boot/loader.conf(もちろん /mnt/raspi/boot/loader.conf のことだよ!) を書き変える。hw.usb.template, umodem_load, boot_multicons, boot_serialは無効化した。どれが犯人か分からないが、bcm_dmaでエラーが起きたので無効化して逃げている。

  • #hw.usb.template=3
    #umodel_load="YES"
    #boot_multicons="YES"
    #boot_serial="YES"
    beastie_disable="YES"
    loader_color="NO"
    
    zfs_load="YES"
    vfs.root.mountfrom="zfs:zroot/ROOT/default"

  • /etc/fstabからrootfsをマウントする記述を取り除く。/dev/ufs/rootfsの部分。忘れると酷い目に遭う。遭った。(おまけ参照)
  • zpool exportする。

  • # zpool export piroot
    
  • 作業用PCでもう一仕事。USBメモリに起動用イメージを焼く。もっとも、必要なのはrootfs部分だけだが。 USBメモリを作業PCに挿して、SDカードと全く同じようにして書き込む。例えばこう。
    # dd if=/tmp/FreeBSD-13.0-BETA3-arm64-aarch64-RPI.img of=/dev/da1 bs=65536

  • SDカードとUSBメモリをRPIに挿して、起動させる。kernelが読まれた後、プロンプトに入るためにEnter以外(SPACEとか)のキーを押す。vfs.root.mountfromを書き変えて、一時的にUSBメモリから起動させる。

    Hit [Enter] to boot immediately, or any other key for command prompt.
    Booting [/boot/kernel/kernel] in 10 seconds...
    
    Type '?' for a list of commands, 'help' for more detailed help.
    OK set vfs.root.mountfrom=ufs:/dev/da0s2a
    OK boot

  • 通常起動する(はず)なので、起動したらzpoolのcacheを作ってコピーして、shutdownする。

    # kldload /boot/kernel/zfs.ko
    # zpool import -f -o cachefile=/tmp/zpool.cache -R /mnt/raspi zroot
    # cp /tmp/zpool.cache /mnt/raspi/boot/zfs/zpool.cache
    # shutdown -p now

  • USBメモリは抜いて起動する。
  • おつかれさまでした。
  • おまけ

    ある手順を忘れると、起動中に

    Warning: no time-of-day clock registered, system time will not be set accurately
    

    が出て止まる。このとき、loaderで boot -v すると、start_init: trying /sbin/init で止まる。(正常起動時は lo0: link state changed to UPgenet0: link state changed to DOWN が出るはず。)

    これがまともなエラーを吐かないので調査に手間取った。途中で作ったUSBメモリを挿していると、これは発生しない。(/dev/ufs/rootfs があるから)適当なUSBメモリでは代わりにならない。(/dev/ufs/rootfs がないから)適当に同じようなパーティションを書いたUSBメモリでもダメ。(ラベルを付け忘れたので以下略)